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(終身定期金契約の解除と同時履行)
第六百九十二条  第五百三十三条の規定は、前条の場合について準用する。
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(終身定期金債権の存続の宣告)
第六百九十三条  終身定期金債務者の責めに帰すべき事由によって第六百八十九条に規定する死亡が生じたときは、裁判所は、終身定期金債権者又はその相続人の請求により、終身定期金債権が相当の期間存続することを宣告することができる。
2  前項の規定は、第六百九十一条の権利の行使を妨げない。

(和解の効力)
第六百九十六条  当事者の一方が和解によって争いの目的である権利を有するものと認められ、又は相手方がこれを有しないものと認められた場合において、その当事者の一方が従来その権利を有していなかった旨の確証又は相手方がこれを有していた旨の確証が得られたときは、その権利は、和解によってその当事者の一方に移転し、又は消滅したものとする。

(緊急事務管理)
第六百九十八条  管理者は、本人の身体、名誉又は財産に対する急迫の危害を免れさせるために事務管理をしたときは、悪意又は重大な過失があるのでなければ、これによって生じた損害を賠償する責任を負わない。

(管理者による事務管理の継続)
第七百条  管理者は、本人又はその相続人若しくは法定代理人が管理をすることができるに至るまで、事務管理を継続しなければならない。ただし、事務管理の継続が本人の意思に反し、又は本人に不利であることが明らかであるときは、この限りでない。

(委任の規定の準用)
第七百一条  第六百四十五条から第六百四十七条までの規定は、事務管理について準用する。

(管理者による費用の償還請求等)
第七百二条  管理者は、本人のために有益な費用を支出したときは、本人に対し、その償還を請求することができる。
2  第六百五十条第二項の規定は、管理者が本人のために有益な債務を負担した場合について準用する。
3  管理者が本人の意思に反して事務管理をしたときは、本人が現に利益を受けている限度においてのみ、前二項の規定を適用する。

   第四章 不当利得

(不当利得の返還義務)
第七百三条  法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。

(悪意の受益者の返還義務等)
第七百四条  悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う。

(債務の不存在を知ってした弁済)
第七百五条  債務の弁済として給付をした者は、その時において債務の存在しないことを知っていたときは、その給付したものの返還を請求することができない。

(期限前の弁済)
第七百六条  債務者は、弁済期にない債務の弁済として給付をしたときは、その給付したものの返還を請求することができない。ただし、債務者が錯誤によってその給付をしたときは、債権者は、これによって得た利益を返還しなければならない。

(他人の債務の弁済)
第七百七条  債務者でない者が錯誤によって債務の弁済をした場合において、債権者が善意で証書を滅失させ若しくは損傷し、担保を放棄し、又は時効によってその債権を失ったときは、その弁済をした者は、返還の請求をすることができない。
2  前項の規定は、弁済をした者から債務者に対する求償権の行使を妨げない。

(不法原因給付)
第七百八条  不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。

   第五章 不法行為

(財産以外の損害の賠償)
第七百十条  他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

(近親者に対する損害の賠償)
第七百十一条  他人の生命を侵害した者は、被害者の父母、配偶者及び子に対しては、その財産権が侵害されなかった場合においても、損害の賠償をしなければならない。

(責任無能力者の監督義務者等の責任)
第七百十四条  前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2  監督義務者に代わって責任無能力者を監督する者も、前項の責任を負う。

(使用者等の責任)
第七百十五条  ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2  使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。
3  前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。

   第三章 事務管理

(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)
第七百十七条  土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。
2  前項の規定は、竹木の栽植又は支持に瑕疵がある場合について準用する。
3  前二項の場合において、損害の原因について他にその責任を負う者があるときは、占有者又は所有者は、その者に対して求償権を行使することができる。

(動物の占有者等の責任)
第七百十八条  動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、動物の種類及び性質に従い相当の注意をもってその管理をしたときは、この限りでない。
2  占有者に代わって動物を管理する者も、前項の責任を負う。

(共同不法行為者の責任)
第七百十九条  数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負う。共同行為者のうちいずれの者がその損害を加えたかを知ることができないときも、同様とする。
2  行為者を教唆した者及び幇助した者は、共同行為者とみなして、前項の規定を適用する。

(正当防衛及び緊急避難)
第七百二十条  他人の不法行為に対し、自己又は第三者の権利又は法律上保護される利益を防衛するため、やむを得ず加害行為をした者は、損害賠償の責任を負わない。ただし、被害者から不法行為をした者に対する損害賠償の請求を妨げない。
2  前項の規定は、他人の物から生じた急迫の危難を避けるためその物を損傷した場合について準用する。

(損害賠償請求権に関する胎児の権利能力)
第七百二十一条  胎児は、損害賠償の請求権については、既に生まれたものとみなす。

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